野球治療

野球治療について

野球に限らずですが、スポーツは全身を使うため、一か所でも不調部位があると障害につながってしまいます。野球では特に肘や肩の障害が多い傾向にあります。投手はほかの野手に比べボールを投げる機会も多く、負担も大きいです。

痛みが出る理由として、単純な投げすぎ、投げ方の悪さ、全身状態のリスクなどがあります。多くは個々に関節が硬い場所があったり、筋肉の硬さなど全身状態の不調から痛みが出ていることが多いです。これらは全身状態を整えることで、痛みが出ないようにプレーしていくことが可能です。

しかし、自分の身体でもどこが硬いやどんな動作が苦手かなどすべてを把握していることは少ないです。痛みが出ている子は必ずと言っていいほどリスクをお持ちです。そのリスクを改善しないと痛みを繰り返しやすい状態でプレーを続けていかないといけません。自分の身体を理解することでその後の野球人生に必ずプラスに働きます。私たちはそれらをサポートしていきたいと考えております。両方の肘を曲げてみてください。左右差はないですか?左右に差があればもう野球肘に近づいています。この可動域の制限が痛みにつながっていきます。肘や肩に痛みがある、もしくは違和感があるなどありましたらぜひ当院で診させてください。

肘の痛みの分類

肘の痛みは3つに分類され、内側型、外側型、後方型に分けられます。その中でも特に内側型が多く、投球時に肘に強い外反力がかかり、肘の内側にストレスがかかり痛みを出します。
また内側型の中でも骨の炎症、靭帯の損傷、筋肉の炎症と分けられます。痛みの場所によっては投球禁止になることもございます。そのまま放って投げ続けていると肘が壊れてしまうことも少なくありません。

特にお子さんの場合は成長期で筋肉も硬い状態になりやすく、身体の使い方も不十分で、筋肉もまだまだ未熟です。それ故に痛みも出やすく、若いうちから肘を壊してしまうとその後の野球人生に影響を及ぼしてしまいます。痛みを出している場所、投げているときのどこのポジションで痛みが出るのか、野球歴、既往歴、全身状態、総合的に評価して痛みの原因、これからどうしていけばよいか、痛みを出なくするためにはどうしたらよいかなどしっかり説明させていただきます。

投球フォームの分類

投球ホームは大きく分けて5つのフェーズに分類されます(文献や書籍では4~6に分けられることもあります)。ワインドアップ期から始まり、アーリーコッキング期、レイトコッキング期、アクセラレーション期、フォロースルー期で一連の動作が終了となります。どの時期にどこに痛みが出るか、どこでフォームが崩れるかの動作分析が治療でも重要となっていきます。

ワインドアップ期

ワインドアップ期は投手が投球動作に入り、ボールを持った手はまだグラブの中にある状態を指します。基本的には下半身主導の動作になるので、肩や肘の障害が起こる原因にはなりづらいですが、この時期でも肘や肩に痛みを感じる場合は強い炎症症状の所見や骨折等を疑います。

アーリーコッキング期

アーリーコッキング期はボールを持った手がグラブから離れ、軸足に重心を乗せてから腕を引き上げ、前足が着地するまでを指します。ここでも痛みを訴えるケースは少ないですが、フォームとして投球側の腕が後ろに引かれすぎると、投球時に肩関節の前面を痛めやすくなります。

レイトコッキング期

レイトコッキング期に入ると、さらに動作が加速していき、前足が着地してから投球する際に肩や肘が一番しなっている状態(最大外旋位)までを指します。レイトコッキング期までにしっかりと肩や肘が上がり切らずに加速していくと、肩の前面や肘の内側の痛みにつながりやすくなります。

アクセラレーション期

アクセラレーション期では、最大にしなった状態からボールをリリース(離す)するところまでを指します。しなった状態から急激な捻り動作が伴うため、投球動作で最も負担がかかるフェーズになります。

フォロースルー期

フォロースルー期はボールをリリースしてから振り下ろし、投球動作を終えるところまでを指します。振り下ろした腕が地面と平行になるまでをアーリーフォロースルー、それ以降をレイトフォロースルーともいいます。このフォロースルー期でしっかりと腕を振り下ろさないと肩や肘の後方にストレスがかかりやすくなります。

年齢に関係なく身体にリスクがあればやはり痛みが出やすい状態になっています。大人の方は骨としてはしっかりしてきてはいますが、たまにしか身体を動かさない方などは日ごろの運動不足などで筋肉も硬い状態にあることが多く、その状態でプレーしてしまうと、痛みはどうしても出やすくなっています。そういった回避可能なリスクは日ごろからストレッチなどで柔軟性を付けていくだけでも違います。

当院の野球治療の方針と治療法

野球障害を診ていくうえで大切なことは痛い場所だけをみるのではなく、全身をしっかり見ていくことです。当院ではしっかり患者様一人一人の身体の特徴をとらえ、リスクを説明し改善していくことを目指します。身体のリスクを改善することにより、痛みを繰り返さないようにしていきます。

肘や肩の痛みで野球ができなくなったり、投球禁止になり毎日つまらなそうに通院していた野球少年をわたくしはたくさん見てきました。そんな患者様を一人でも減らしていけるように全力でサポートいたします。肘や肩のほかにも足や腰にも痛みを訴える方も少なくありません。何か些細なことでも困ったことがあれば何でもご相談ください。文京区・茗荷谷・後楽園の茗荷谷クラーレ鍼灸整骨院では、お一人お一人のお身体の状態に最適な野球治療を行います。まずは気軽にご相談ください。