腱鞘炎の治療

腱鞘炎について

腱鞘炎とは、手首や指先にある腱や腱鞘に炎症が起こる症状のことです。お子さんを抱っこされる機会の多いお母様や、指先を酷使する仕事をされている方が発症しやすく、痛みを感じたら少しでも早く適切な治療を受けていただくのが理想的です。

腱鞘炎の原因

腱鞘炎になってしまうのには少なからず原因が御座います。例えば指を曲げる筋肉の腱鞘炎の場合、指を伸ばす筋肉に硬さがあると、指を曲げる際に負荷が強くなり、痛みを出すことも多いです。痛みを完全にとるためには局所の治療のほかに原因となっている部位の治療も必要になります。

腱鞘炎の種類

腱鞘炎にもさまざまな種類があります。特に腱鞘炎が起きやすい部位をご紹介します。

ド・ケルバン病

「ド・ケルバン病」は親指からたどっていき、手首の付近に痛みを発します。ここには親指を外に開く筋肉や爪側に伸ばす筋肉が通っています。手首や親指をよく使う方や、お子さんの抱っこなどで痛めてしまうお母様も多いです。産後などホルモンの関係でもなりやすいともいわれております。
当院はお子さんをお連れでも治療できるようにスペースもゆったりとっており、それぞれカーテンで個室にできるため、リラックスして治療が受けられるようにしておりますのでお気軽にお越しください。

ばね指

「ばね指」は指を曲げる筋肉が肘付近から指先につく途中のトンネルでの摩擦により炎症を起こす病態です。トンネルは腱鞘といい、さやのような状態になっております。やはりこの疾患も指や手をたくさん使う方に多いです。指の付け根にMP関節という関節があり、腱の走行が強く変わる部位になるため、その近くにある腱鞘に痛みが出やすいです。症状がひどくなると痛みに加えて弾発現象という引っかかりが出てきてしまいます。指を曲げる筋肉の多くは肘の内側より始まるため、前腕部分から筋肉をほぐしていかないといけません。指だけでなく、上肢全体にアプローチすることが必要になります。

インターセクションシンドローム

「インターセクションシンドローム」は親指を動かす腱と2指、3指を動かす筋肉の腱同士が交差する部位で起こり、強い炎症を起こします。炎症がひどくなると握雪音という雪を握ったような音を感じます。おなじ握雪音を蝕知しやすい場所として、足の足背部の長母趾伸筋腱があります。ギシギシした握雪音が蝕知できる場合は炎症状態も強い状態なので、早めに炎症を抑えていく必要が御座います。
当院では炎症を抑えたり、痛みを引かせることができる電気をご用意している為、そういったものを用いて炎症を抑えていきます。初期治療は早ければ早いほど経過はいいため、なるべく早めのご来院をお願いします。

当院の腱鞘炎の
治療方針と治療法

当院では筋膜の繋がりを意識した治療等を行っていきます。痛みが出ている患部には炎症を抑えていくような治療を行っていきます。炎症を起こしているのは腱や鞘であるので、そのおおもとの筋肉というのも治療対象になります。腱とは筋肉が骨につく前に変わる部分です。それらの腱のおおもとの筋肉の治療、その筋肉が筋膜で連結性にある筋肉も治療対象になってきます。筋肉は単体で考えるのではなく、そういった筋膜連結を考えながら治療していくことで、より幅は広がります。患部を触らずに痛みを楽にするといったものの多くはこの筋膜が関係していると言われています。また、近隣の関節の動きも影響してきます。関節の動きが悪いとその分筋肉に負担がかかりますし、筋肉の硬さは関節の動きを悪くします。例えば腱鞘炎の症状は、しかるべき治療を受けるのが遅れてしまうことで、症状が悪化してしまうこともあるからです。

当院の電気治療は炎症を取る作用のほかに筋肉の緊張を取る作用もあります。これらの治療器に加え、手技療法による動作改善をはかり治療していきます。電気に関しては刺激が苦手な方でも安心です。ほとんど刺激のない微弱な電気というのもありますので、ご安心ください。