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猫背と反り腰の違いとセルフチェック
姿勢の問題で当院にご相談いただく内容で多い症状が猫背と反り腰についてのお悩みです。
反り腰に関しましては先天的に腰椎の前彎が強い方もいらしゃいますがどちらも不良姿勢が引き金となって発症する事が多いです。
今回は猫背と反り腰との違いについてと簡単なセルフチェックについてご紹介いたします。
猫背とは
上半身が前方に丸まり、両肩が内側に巻き込まれて、頭が前に突き出るような姿勢です。
猫の背中のように丸くなることが由来とされています。
一般的に背骨とは首から骨盤までを4つに分類し全体的にアルファベットのSの形を描いていて
頚椎(首)が前彎(前に彎曲)胸椎で後彎、腰椎で再び前彎、骨盤で後彎しています。
その内、猫背の姿勢では胸椎で後彎が強くなり背骨の丸まりが強くなります。
猫背は身体を支えるインナーマッスルの低下や普段の不良姿勢が原因で発症します。
猫背になると発症しやすい症状
猫背になると背骨の自然なS字カーブが崩れ骨で衝撃の吸収や体重を支える事が出来なくなるため、体にかかる負担が増大し々な症状が現れます。
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首・肩・背中・腰のこりや痛み、頭痛
- 重い頭を首や肩の筋肉で支えるため、筋肉が緊張しこりや痛みを引き起こします。
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しびれ
- 肩や腰の筋肉が硬くなることで、近くを通る神経が圧迫され、腕や手、お尻や足にしびれが生じることがあります。
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内臓機能の低下、消化不良、便秘、胃もたれ
- 猫背によって骨盤にゆがみが生じたり、胸郭が狭まったりすることで、内臓が圧迫され、内臓機能が低下する可能性があります。
- 消化器系の不調(消化不良、胃もたれ、便秘、下痢)につながることがあります。
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呼吸が浅くなる、疲れやすい、集中力の低下
- 猫背の姿勢では胸郭の動きが制限され、肺が圧迫されるため、呼吸が浅くなります。
- 血中酸素濃度が低くなり、疲れやすさや集中力の低下を感じやすくなります。
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自律神経の乱れ
- 自律神経は背骨の周辺やお腹の内臓周りに分布しているため、背骨周辺の緊張が強まったり、内臓の圧迫などから自律神経に刺激が加わり、不眠や疲労感、だるさ、めまいなどの自律神経失調症のような症状が現れることがあります。
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見た目への影響
- 背中が丸まっていることで、自信がなさそうに見えたり、老けて見えたりすることがあります。
- 実際よりも身長が低く見えることもあります。
猫背のセルフチェック方法
自然な姿勢で壁に背を向けて立ち、そのまま壁に背中と踵をつけます。
この際に後頭部、両肩、お尻が壁についているか、離れているのであればどの程度隙間が空くかチェックします。
良い姿勢の場合: 後頭部、肩、お尻、かかとがすべて壁に無理なく付き、壁と腰の間に手のひら1枚分程度の隙間があります。
猫背の場合:後頭部が壁から離れてしまう
肩が壁から離れてしまう、内側に巻いている(「巻き肩」の可能性)
背中が壁について腰が壁から離れてしまう
これらのチェックポイントに当てはまる場合は、猫背の可能性があります。
反り腰とは
反り腰は背骨のS字のカーブの中で腰椎の部分での前彎(前へのカーブ)が強くなりすぎている状態を指します。
反り腰は先天的に腰椎の前弯が強い方もいらっしゃるので一概に日ごろの不良姿勢などが原因とは限りませんが、身体を支えるインナーマッスルの低下や骨盤の前面側に付着している筋肉の硬さ、女性でヒールを履く機会が多かったりすると骨盤が前傾しやすくなるため、反り腰になりやすくなります。
反り腰になると発症しやすい症状
1.腰痛
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- 最も顕著な症状で、腰の下部(腰椎の後方)に集中した鈍い痛みや圧迫感が特徴です。
- 長時間立っていると痛みが悪化し、夕方から夜にかけて痛みが増す傾向があります。
- 腰を反らせる動作で痛みが増し、前かがみになると一時的に痛みが和らぐことがあります。
2.お尻(殿部)の張りや痛み
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- 腰が反ることで骨盤が前傾しお尻の筋肉が過剰に緊張したり、うまく使えなかったりすることで張りや痛みが現れることがあります。
- お尻が後ろに突き出て見える「でっちり」の姿勢になりやすいです。
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3.太ももの前面(大腿四頭筋)の緊張・張り
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- 骨盤の前傾に伴い、太ももの前の筋肉が緊張しやすくなります。
4.足のしびれや違和感
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- 腰椎の過剰なカーブによって神経が圧迫され、足にしびれや違和感が生じることがあります(坐骨神経痛に繋がる可能性も)。
5.ぽっこりお腹
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- 腰が反ることで腹筋に力が入りにくくなり、下腹部が前に突き出て見えることがあります。内臓の位置が下がることも原因の一つです。
6.むくみ、冷え
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- 骨盤の歪みが生じることで体内の血行やリンパの流れが滞りやすくなり、全身のむくみや冷えを感じやすくなることがあります。
反り腰のセルフチェック
フローリングや畳の上に仰向けで寝ます。
1.そのままの姿勢で、腰の下に手のひらを入れようとします。
2.また、膝を伸ばした状態と、膝を立てた状態とで腰の楽さを比較します。
良い姿勢の場合: 腰の下に手のひら1枚分程度の隙間がある、またはほとんど隙間がない。膝を伸ばした状態でも腰に違和感がない。
反り腰の可能性が高い場合:腰の下に手のひらがすっぽりと入ってしまう、または簡単に抜けてしまうほど大きな隙間がある。
膝を伸ばした状態で寝ると腰が張ったり痛んだりするが、膝を立てると楽になる。
これらのチェックポイントに当てはまる場合は、反り腰の可能性があります。
今回は猫背と反り腰の症状を別々にご紹介させていただきましたが、同時に発症される方もいらっしゃいますし
一概に日ごろの姿勢の悪さやインナーマッスルの低下が原因ではなく、生まれつき腰椎の前彎が強い方もいらっしゃいます。
反り腰であっても痛みなどがなければ問題ありません。
もし反り腰や猫背が原因で痛みや痺れでお悩みであれば文京区茗荷谷にあります茗荷谷クラーレ鍼灸整骨院までご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。