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筋膜性疼痛症候群(MPS)と筋膜リリース
筋膜性疼痛症候群(MPS)という疾患の概念がここ数年でかなり認知されてきました。
一般の方からすればまだまだ聞きなれない病名ですが
画像診断や血液検査などをしても異常所見が認められないのに筋肉や筋膜及び周囲の軟部組織と呼ばれる組織に
うずくような痛みやコリを主症状とする疼痛疾患がこのように呼ばれています。
慢性的に続く、肩こりや腰痛、緊張性頭痛などの多くの訴えがこの筋膜性疼痛症候群(MPS)に起因していると言われています。
筋膜性疼痛症候群(MPS)の特徴と基準
先ほど筋膜性疼痛症候群(MPS)は画像診断や血液検査に異常がないとご紹介いたしましたが
筋膜性疼痛症候群(MPS)には下記のような特徴や所見を認めます。
・触診可能な筋の場合、そこに触診可能な策状硬結(いわゆるしこり)があること
・策状硬結に鋭い痛みを感じる圧痛点(部位)があること
・圧痛点を押したときに、患者が周辺部位を含む現在の痛みは圧痛点からきていると感じること
・痛みにより身体の可動範囲に制限があること
以上が筋膜性疼痛症候群(MPS)の特徴となります。
筋膜性疼痛症候群(MPS)とfascia
このMPSがどこの部位に発症するかというとfasciaという組織に発生する事がわかっています。
fasciaは日本語で筋膜と訳されることが多いですが正式には筋膜以外にも靭帯や脂肪体という組織も含めた
線維性結合組織の総称と定義されています。
筋膜性疼痛症候群(MPS)の起こる正確なメカニズムは未だに解明されていませんが
fasciaに炎症や虚血が生じfascia周囲の状態に何らかの変化が起こることによって生じると推定されています。
今までは神経痛のような症状は神経そのものが圧迫や損傷を受けて痛みの信号が伝達されて生じていると考えられていましたが
fasciaの観点から見直した現在の考え方では異常なfasciaからのシグナルが神経に伝達されて痛みの信号が生じると考えられています。
当院におけるfasciaに対するアプローチ
筋膜性疼痛症候群(MPS)の痛みの抑制にはfasciaに生じた異常(炎症や虚血)をもとの状態に戻すことが重要となります。
そこで当院ではfasciaに対しラジオ波と筋膜リリース専用の機械メディセルでアプローチしていきます。
ラジオ波は現在ある温熱機器でも最も温熱を入れる効果が高く最大10cm下まで熱を入れる事が可能な機械となっています。
このラジオ波を用いて血液の循環を良くしてfasciaの虚血の改善やfasciaも含めた周辺の組織の柔軟性を高め
その後、メディセルで組織のリリースや組織間を持ち上げて正常な状態に戻していくことで
筋膜性疼痛症候群(MPS)が生じているfasciaに対して介入していきます。
数年続く肩こりや腰痛、整体やマッサージなどどこにいっても良くならない症状は筋膜性疼痛症候群(MPS)の可能性があります。
慢性的な症状でお悩みの方は茗荷谷クラーレ鍼灸整骨院にご相談ください。