コラム

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歌手の治療から学んだ、骨盤や猫背の問題

背中・腰

当院では様々なご縁でアスリートの方が多くご来院されますが

先日歌手の方にご来院いただきました。

 

この患者様の主訴は高い声が出にくくなったということで

大学病院や専門家の先生に診てもらっても何も異常所見がなく

姿勢や自律神経の問題ではないかということで紹介で当院にいらしていただきました。

 

発声のメカニズムは呼吸器から空気を出して、その空気が声帯という組織に

振動を起こし、その振動からでた音が口腔や鼻腔に響き共鳴することにより起こります。

 

呼吸器からしっかりと空気を出すことが発声の最初の”動作”になりますので

その中でも呼吸に深く関係している腹筋群と横隔膜という組織に対しての

評価や治療が必要だと思いそちらからアプローチをしていきました。

 

評価から横隔膜と腹横筋という筋肉に異常があり、うまく使えていない状態でした。

横隔膜は呼吸の息を吸うとき(吸気)の60%を占める主要な筋肉なので

この筋肉がうまく使えないとしっかりとした腹式呼吸が出来ず

口呼吸しか出来なくなってしまいます。

歌手の方が口呼吸しか出来ていないということは恐らく致命的である為

まずは横隔膜のアプローチを行いました。

 

施術後、明らかに息が吸いやすくなったということでしたが

その場での発生は結果が分かりづらいため

次回のレコーディングやボイストレーニング後に

改めてご連絡を頂くことにしました。

 

今回いろいろとアプローチを加えさせていただいて一番変わったのは”姿勢”でした。

歌をうたう上でも姿勢はとても重要になると思います。

ご本人も立っている姿勢が安定すると言っていただきました。

 

横隔膜と腹横筋という筋肉に対し治療を行いましたが

この二つの筋肉は体幹部分の重要なインナーマッスルで

動作の安定性を得るときや姿勢を保持するときに必要な筋肉になります。

 

猫背や骨盤が歪んでいる方にインナーマッスルがうまく使えていなったり

筋肉が衰えてしまっている人はとても多く

骨盤矯正や猫背矯正を行ってもなかなか良くならなかったり

すぐに元の状態に戻ってしまったりします。

そういった方にはインナーマッスルを鍛えるトレーニングなどが必要になります。

 

今回は発声に対して横隔膜や腹横筋にアプローチを行いましたが

その結果、姿勢に変化が起こりましたが改めてインナーマッスルの重要性を

再確認できたいい機会といいなりました。

 

発声や猫背、骨盤矯正等にご興味がございましたら当院までご連絡下さいませ。