コラム

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腰痛を招く生活習慣

背中・腰

医学はどんどんと進歩していっておりますが、世界的にみても
腰痛患者の数(人口)は全く変わっていません。

腰痛の主な原因は長時間の座位と屈曲位(前かがみの姿勢)の2つと言われております。
世界的にもITの普及によりPC作業などのいわゆるデスクワークが多くなり
長時間座って仕事をする人が増えたことにより腰痛患者が増えております。

先進国でも特に就業時間の長い日本人は他国よりもさらに腰痛になりやすい環境と言えるでしょう。

主な原因は長時間の座位と屈曲位ですが、腰痛になりやすい危険因子
腰痛を招く生活習慣があるとされています。

腰痛を招く生活習慣とは?

腰痛を招く生活習慣として下記の4つがあります。

1.肥満
2.運動不足
3.喫煙
4.睡眠不足

BMI30以上+運動量300kcal/週未満の人の腰痛発症率は
BMI25未満+運動量600Kcal/週以上の人の2倍とされています。

BMIとはボディ・マス・インデックスの略で体重と身長の関係から人の肥満度を示す体格指数になります。
計算方法は世界で統一されていますが肥満の判定基準は国によって異なります。
ちなみに日本肥満学会ではBMI指数22を標準体重として25以上を肥満、18.5未満を低体重としています。

計算法は体重÷(身長m)²になります。
身長170cm体重60kgの場合60÷2.79=20.76となる為
標準体重よりも痩せているいう評価になります。
(BMIは身長と体重のみから計算するため筋肉量が多い方などは肥満に分類されるなど正確ではないこともあります)

カロリーの消費も年齢や体重などにより異なりますが
300kcalはおおよそ1日20分の歩行を週に5回行ったときの運動量になります。

つまりBMI30以上の人で20分程度の歩行を週に5回行わない程度の運動量では
腰痛のリスクがBMI25未満+運動量600Kcal/週以上の人の2倍になりますよということになります。

タバコにかんしては百害あって一利なしなんて言葉もありますが
どうやらこの百害のうちに腰痛も含まれそうなことが報告されています。

1日あたりの喫煙本数が10本増えることにより腰痛の発症率は1.10倍と報告されています。

また睡眠不足も身体に様々な不調を起こす原因になりますがこれも腰痛との関係性が指摘されています。

睡眠時間が4時間未満の人の腰痛発症率は睡眠時間8時間以上の人の2倍とされています。
睡眠時間が短いと椎間板いう水分を多く含んだ組織に十分水分が戻らなくなるためと考えられております。

上記の内容があれば必ず腰痛になるわけではありませんが
腰痛を引き起こすリスクになることは明らかです。

当院では腰痛治療のアプローチ法として手技療法(マッサージや矯正)物理療法(電気、温熱)の他に
運動量も取り入れております。

現在各国の腰痛治療のガイドラインには身体活動と運動療法そしてセルフケアが重要と記載されています。

正しい運動療法をおこなった後、自宅で行えるようなセルフケアもご教示しております。

腰痛でお悩みの際は当院へご相談くださいませ。