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自律神経の不調

自律神経の不調

8月になり自律神経に対するお問い合わせが非常に多くなっております。

 

今年は特に梅雨が長く、また雨の日が多かったですが

梅雨明けした途端、猛暑が続きお身体の負担が多くなっています。

 

また新型コロナウイルスにより、生活リズムや勤務形態の変化などで

普段とは異なるストレスを感じてしまい、その結果

自律神経が乱れてしまい、不調を訴えてしまいます。

 

今回は自律神経に関しての説明、自律神経が乱れる要因

予防方法についてまとめていきます。

 

自律神経とは

自律神経が乱れる要因

自律神経の乱れに効果的な予防法

 

 

 

 

自律神経とは

自律神経とは、交感神経と副交感神経という2つの神経を総称した名称になります。

坐骨神経のような形として存在する神経とは異なり、実際にレントゲンやMRIなどで

撮影しても視える組織ではありません。

主に、自分ではコントロールできない調整を自律神経が行っています。

 

例えば、体温の調節や、血圧の調整、瞳孔の調整です。

瞳孔はまぶしいと感じた際には黒目の部分が大きくなり

逆に暗いと感じた際には白目の部分が大きくなるように調整されます。

これにより光が目に入る量の調整を行っています。

ドラマなので、ドクターが生死を確認する際に目にライトを当てているシーンを

見たことがあると思いますが、あれはまさに瞳孔の反射が起こるか起こらないかで

生死を鑑別しています。

 

交感神経と副交感神経にはそれぞれ異なる性質があります。

 

交感神経は闘争と逃走の神経などと呼ばれ、激しい活動を行っている際に活性化されます。

またストレスを感じた際に働きが活性化されるのも交感神経になります。

 

副交感神経は食後や入浴中、睡眠前など、比較的リラックスしているような際に働きが活性化されます。また内臓などの消化器の働きを活性化する働きが副交感神経の作用にはあります。

 

交感神経と副交感神経が互いに然るべきタイミングで働くことが理想ではありますが

日常生活を普通に過ごしていくにあたっては副交感神経が優位に働くことが理想的です。

 

しかし、現代社会はストレス社会とよばれ様々なストレスが身体を蝕んでいきます。

その結果、交感神経が優位に働きすぎてしまい、それによって体調を崩してしまいます。

 

交感神経が働きすぎてしまう事で、筋肉は緊張してしまう為、肩こりや腰痛、頭痛などを

引き起こしやすくなり、神経が過剰に興奮することでシビレや神経痛を感じやすくなります。

 

また動悸や呼吸が浅くなることで息苦しさも感じてしまいます。

 

そして交感神経が働きすぎると著明に症状として現れるのが睡眠の障害です。

眠たいと思っていてもなかなか寝付けない入眠困難の状態や

寝ることは出来てもすぐに目が覚めてしまい、そこから寝られなくなる

中途覚醒という症状が現われます。

 

睡眠が十分にとれていないと、しっかりとした休息、リカバリーができない為

疲労感や倦怠感がいつまでも続いてしまいます。

 

こういった観点から自律神経は身体にとって非常に重要な作用を

まかなっている為、乱れてしまった場合にはしっかりと治療していくこと

また交感神経が過剰に働かないようにストレスをコントールしていくことが

重要となります。

 

そもそも交感神経が過剰に働くストレスとはどういったものでしょうか?

次に自律神経が乱れてしまうストレスについてまとめていきます。

 

交感神経が乱れる4つの要因

1.精神的なストレス

2.構造的ゆがみストレス

3.科学的ストレス(食事、栄養)

4.温度、湿度のストレス

 

自律神経が乱れるストレスはいわゆる、精神的なストレスだけではなく

構造的な影響、栄養面の影響、気圧や気候、温度や湿度など4つの

ストレスの合計量が影響すると言われています。

 

合計量というのは、その人が持ってる許容量を指し、

コップに例えると何か一つのストレスが突出していればコップから水は溢れますし

4つのストレス量が相対的に上がっても、コップから水は溢れてしまいます。

 

なので精神的なストレスだけが自律神経に影響の出るストレスではありません。

 

自律神経の中枢(おおもと)は脳にあります。

その他に自律神経線維は、背骨や内臓回りに存在します。

こういった背骨のゆがみ等が原因でも自律神経は乱れてしまいます。

 

また食事や、栄養面により科学的なストレスでは

ビタミンA、ビタミンB1、B6、B12

カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛

上記物質が不足すると自律神経は乱れやすくなります。

 

また雨の日や、台風シーズン、梅雨になると体調を崩される方も多いと思いますが

気圧が下がると自律神経には悪影響を及ぼします。

また高温多湿の状態も不快指数が上がり自律神経に悪影響を及ぼします。

 

自律神経の乱れに効果的な予防法

前述の通り、自律神経が乱れる原因には4つのストレスがあります。

 

そのすべてを一度に緩和させるような予防法はありません。

 

また精神的なストレスは場合によっては防ぎようもないケースもあるかと思います。

 

しかしながら、すぐに実践できるような理にかなった方法をありますので

ご紹介いたします。

 

まず一つが深呼吸です。

自律神経が乱れると呼吸系のシステムがうまくいかなくなってしまいます。

呼吸に関係している横隔膜という筋肉は自律神経の影響を非常に受けやすい

組織にで、交感神経が働きすぎると横隔膜は動かなくなり

副交感神経が働くとしっかりと動くようになっています。

 

深呼吸をして随意的に横隔膜を動かしていくことで横隔膜を介した反射が起こり

副交感神経優位になっていきます。

 

緊張した際には深呼吸をしたり、手の平に人という文字を書いたりした

経験が一度はあるのではないでしょうか?

手の平も反射を起こしやすい部位なので、優しい刺激を加えることで

副交感神経が優位に働くようになっていきます。

 

2つ目が入浴です。

これは主に睡眠の質を高める為に行います。

人は睡眠に入る際に、深部体温を下げる必要があります。

(熱帯夜が寝苦しいのは、体温が下がりにくいからです。)

 

体温を下げやすくするには、一度体温を上げることが有効です。

それにより、熱の放散が起こりやすくなります。

 

しかしながら、40度を超えるような温度では

交感神経が優位に働くので効果的ではありません。

(朝目を覚ましたい、活動的な身体にしたいなら効果的)

39度以下のぬるめのお湯に少し長めにつかり

じんわりと体温を上げていくとリラックスする

副交感神経が働いていきます。

 

最後に食事です。

栄養面の不足によっても自律神経は乱れます。

特にカルシウムやマグネシウムには心臓のリズムを整えたり

神経の高ぶりを抑える働きがあります。

 

 

食事から摂ることが出来なければ、サプリメントで補うようにしましょう。

 

既に、上記のことを行っているのにも関わらずそれでも

体調がすぐれない方は当院にご相談ください。

 

しっかりと問診、検査をおこなった後、愛護的な方法で

自律神経に対し、アプローチを加えていきます。

 

当院の自律神経治療に関してはこちらをご覧ください。